前回に引き続き、節電・省エネで、体にも家系にも優しい暮らし方の知識と活用法をいくつかご紹介します。
前回までに、「換気の大切さ」について何度か触れてきましたが、少しまとめますと、空気を滞らせない事が、結露、腐食防止に効果的で、梅雨の湿度が高い時期は特に、晴れた日は窓を開けて換気を、雨の日は除湿機や、エアコンのドライ機能を活用して、屋内の湿度を下げる事で、体感温度(不快指数)を下げる効果があります。
自然の力を有効活用して、快適な生活をおくりましょう。
といった内容でしたが、今回は、より有効に自然の力を利用するために、「自然の法則」を活用し、風の通り道の作り方等についてご紹介いたします。
ただ窓を開けるだけでは効率のいい換気はできません。
ポイントを抑えて、空気を上手に流す事で、換気の効率・効果はぐんと向上します。
空気をスムーズに流す為には、風の入り口と出口を作ってあげる事が大切です。
そうする事により、風(空気)の通り道が自ずと出来てきます。
ポイントとしては、
・風の入り口として、風上(風が吹いてくる方向)の窓を15cm〜20cm程開ける。(*風量よりも、風速を確保するためです。)
・風の出口として、風下(風が吹いていく方向)の窓を大きく開ける。(風の入り口と反対側の壁面の窓です。)
・風の入り口と出口の間が、「風の通り道」になるので、その通り道にはできるだけ家具等を置かない。(風速を低下させず、出来るだけ多くの空間の空気を流す為です。)
風速を重視するのは、何となくイメージして頂ければ分るかと思いますが、勢いよく入ってきた空気のほうが、より多くの屋内の空気を押し出してくれるからです。
なので、風の通り道付近に扇風機や、サーキュレーターを置き、空気の流れをアシストする事も時に効果的です。
空気は、入ってきた分出て行こうとしますし、出て行った分入ってくる力が生じます。
扇風機は、ご存知のように正面に風を送ります。
その時、後方から空気を吸い集める力も働いています。
と、いう事は、窓の側に置く事で、給気にも排気にも利用でき、換気扇の役割も果たしてくれる逸品なんです!
(昔、友達が、扇風機を室外に向け、その近くで煙草を吸い、換気扇代わりに使っているのを見て感動したことを今でも覚えています。(笑))
使い方は様々ですが、こういった自然の原理・法則を少しでも理解し、活用する事で、電力に頼り過ぎない暮らしへ少しずつ変わっていけると思います。
日本の住宅は、主に、その土地の夏季の最多風向の方位に合わせて換気上有効な窓が配置されております。
理由は、日本の気候の特徴(夏季の多湿・冬季の寒気)を考慮し、夏は風が通りやすいように、冬は寒気の流入を防ぐ為です。
そういう知識が増えていくと、楽しくエコな暮らしが出来そうな気がしませんか?
何でもないような場所も色々な意味や役割を担っていたりするんです☆
現場の施工状況は、来週掲載いたしますので、ご了承ください。